よふかし

明日は彼女とデートの日 11時に駅前の交番の前
早起きして待ってるのもつらそうだから 少しだけ眠たいけどよふかしだ

でも見たいテレビも見あたらないし 勉強をしたくてもノートはないし
もう一回風呂に入る気力もないし 彼女以外電話したい相手もいない

秋でもないのに夜は長し タバコの吸いがらだけが積もる

ところがおいらの時計ときたら 眠たい朝とか眠れぬ夜は
思いっきり軽やかに進むくせして こんな時に限ってはなまけてやがる

早く来い来いグッドモーニング 時計の針を追い越して

ららら だけど朝が来れば昼が来て日は沈み夜が来る
ららら そしたらまた君は遠い遠いおうちへ帰ってゆくんだ
ああ それでも早く君に会いたい


明日はとりあえず映画でも見て お食事してお茶飲んでお買いもの
釣り堀もいいかしら散歩もいいな 花火も買ったしパンダも見たい

ところがおいらの時計ときたら 会えない午後とか会いたい夜は
むかつくほどだらだらと進むくせして そんな時に限ってははりきりやがる

止まれや止まれ 時間よ止まれ 彼女を連れていかないで

ららら ふたり同じ灯りの下で同じ夢を見て同じ朝が来る
ららら そんな日を待って僕は暗い暗い部屋にひとり帰っていくんだ
ああ そしていつの日か恋は消えるよ

ああ それはいつの日か愛に変わるよ