初恋記念日

まっ黒になった小学生が 夏休みの宿題に追われているころ
遠ざかるセミの声とすれちがいに 初恋記念日がやってくる

うつむくあのコを前にして もどかしく流れる僕の時間
やっとの思いで積み重ねた 片想いを打ち明けた日

もうあのコは忘れてるかな 僕のいちばん大切な日
今ごろどこでだれかさんと どんなおしゃべりしているの

この日がくるたびに思い出す 笑いながら僕に見せた無邪気な顔
世界中の宝物を集めても きっと誰にも買えないもの
愛しても愛しても愛し足りない そんなあふれる気持ちを感じていた
君が教えてくれた愛の喜びを 僕は一生忘れないだろう


まっ白に染められた陽だまりに 桜色の風が吹き始めるころ
春の足音を追いこして 失恋記念日がやってくる

もうあのコは忘れてるかな ふたりで帰る並木道
離れることができなくて 暗くなるまで歩いたね

この日がくるたびに思い出す 僕を振りはらって走り出すうしろ姿
どれだけ追いかけても手をのばしても もう二度と振り向かない
恋しくて恋しくて愛しくて そんなやるせない気持ちをこらえていた
君が教えてくれた愛の悲しみを 僕は一生忘れないだろう


愛しても愛しても愛し足りない そんなあふれる気持ちを感じていた
君が教えてくれた愛の喜びを 僕は一生忘れないだろう